「わすれぐさを身につけておくと憂いを忘れることが出来る」という中国の言い伝えが渡来して、
万葉の時代の人々にも愛用された草のようです。
忘れたいものは遠く離れてしまった故郷であったり、恋人であったり、
忘れたいのに忘れられない愛着に悩むのはいつの時代の人々にも共通の想いでしょうか。
それでも効き目のなさを嘆いている歌があるのは、効果のほどはいまいちだったみたいですね。
特にこの花や草にドラッグのような成分があるわけでもなさそうです(笑)
花そのものは百合に似てますね。わすれぐさにもいろいろありますが、
個人的な好みで八重のヤブカンゾウではなく、ノカンゾウの方で描いてみました。
いつもは透明にする領布も、こういう形で描けば色合いで遊べるから楽しいですね。
こういうのはまたやってみようかなあ。
背景の円形パターンは中国の素材集の中からピックアップしました。
まわりの枠は自作です。どちらも中国風ですが、しっくりするあたり、
この時代の中国との交流の深さ、影響力の強さを実感しますね。
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