平安王朝Gallery

雨やまぬ 山の雨雲たちゐつつ やすきそらなく君をしぞ思ふ あしひきの 葛城山にゐる雲の立ちても ゐても君をこそ思へ 風ふけば 空にただよふ雲よりも うきて乱るる我が心かな うきながら 消えずはありとも白雲の 空に乱れて恋ひやわたらむ 中空(なかぞら)に 浮きたる雲のはてもなく ゆくへ知らずも恋ひわたるかな
寄雲恋(くもによせるこい)
いかにせむ 身はなか空にあま雲の はれぬ思ひのゆく方(かた)もなし 我が恋は 逢ふをかぎりのたのみだに 行方も知らぬ空のうき雲 恋ひわびて ながむる空の浮き雲や わが下燃えのけぶりなるむ うつりゆく 人の心は白雲の たへてつれなきちぎりなりけり
寄雲恋(くもによせるこい)ー杏珠

題詠(だいえい)ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

和歌の創作方法の一つで,現実の体験とはかかわりなく,

あらかじめ与えられた題によって詠むもの。

事物に触発された直接的な感興を詠む「詠物」などに対する。

その萌芽は『万葉集』の大伴家持の歌などにみられるが,

平安時代に入って,漢詩句を題とした『句題和歌』 (894) のように

漢文学の影響を受ける一方で,屏風歌や歌合などの流行に伴って盛んになり,

中期には類題和歌集の『古今和歌六帖』のような編纂物も生み出され,

院政期になると,四季,恋,雑の 100題を詠んだ

『堀河百首』が出現して題詠が確立した。

 

そういうわけで、このタイトルに深い意味はありません。題詠に使われるなあ、と

思いつつ、なんとなくつけた次第です。さすがに700枚近く描いていると、

毎回のタイトルに困る作品が増えてきますね。

私のボキャブラリーってそんなに貧困なんでしょうか??

 

先月に続き、ずっと忙しい月でしたので、この作品がいつ完成するかまったくわからず、

それでも続けて少しでも描き続けていれば、いつかは完成に辿り着く、と信じて…。

辿り着きましたね (^_^;) …やれやれ…。

 

夏が近づくと青系統の作品が描きたくなるのも例年のパターンです。

花のリースの線画には初めて井上のきあさんの素材を使わせていただきました。

「漫画薔薇」というやつね。600dpiのモノクロ用の解像度なので、結構便利に

使えそうな気がします。私は最近は400dpiで描いていますので…。

 

白い鳥は最初白孔雀にしようかと思ったけれども、大き過ぎるので、

架空の鳥になりました。オカメインコくらいのサイズだと思ってくださいませ (^_^;)

 

実は早くも次に描きたいイメージがあるので、一休みして、

また描き始められるといいなあ、と願っております (^_^;)

 

 

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