平安王朝Gallery

露

憐(あは)れむべし九月(きふげつ)初三(しよさん)の夜(よ)、 露(つゆ)は真珠(しんじゆ)に似(に)たり月(つき)は弓(ゆみ)に 似(に)たり、 可憐九月初三夜。露似真珠月似弓。 暮江吟 白居易 露(つゆ)は蘭叢(らんそう)に滴(したた)りて寒玉(かんぎよく)白(しろ)し、 風(かぜ)松葉(しようえふ)を銜(ふく)みて雅琴(がきん)清(す)めり、 露滴蘭叢寒玉白。風銜松葉雅琴清。 秋風颯然新 源英明
珠と見るまで
新古今 さをしかのあさたつをのの秋はぎに たまとみるまでおけるしらつゆ 大伴家持
珠と見るまでー杏珠

ツルコケモモ(蔓苔桃、学名:Vaccinium oxycoccos)ーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

ツツジ科スノキ属ツルコケモモ亜属の常緑小低木。

茎は細く、長さ20cmくらいになり、まばらに分枝する。

葉は無柄で茎に互生し、形は卵状長楕円形または狭卵形で、葉身の長さ5-15mm、幅2-5mm。

葉の先端は尖り、縁は全縁でやや裏面側にまくれ、裏面はやや粉白色になる。

花期は7月。前年の枝先にできた花芽から短毛が密にはえた1-4本の花柄をだして、

その先端に下向の淡紅色の花を1個ずつ咲かせる。

花冠は4裂し、裂片は長さ7-9mmで、カタクリのように背面に反り返る。

果期は9-10月。果実は漿果となり、径1cmほどの球形で赤色に熟し、

クランベリーとして食用にされる。

 

日本では、北海道、本州の中部地方以北に分布し、寒地の高層湿原でミズゴケ類の中に自生する。

世界では、北ヨーロッパ、北アジア、北アメリカ北部など、北半球の寒い地域に広く分布する。

 

 

 

《花言葉》ーーーーーーーーーーーーーーーーー

心痛のなぐさめ・心痛を柔らげる

 

実はこれを描くために調べて、ツルコケモモがクランベリーである、と初めて知りました。

いかにも洋風の名前ですので、日本にも自生するというイメージがなくて。

昨年描いたヤマモモ同様にいかにも美味しそうな色彩ではありますね (^_^;)

 

巫女さん姿ではよく舞っている杏珠ですが、平安装束で五節の舞姫以外に舞うところって

初めて描いたような気がするんですけど…。平安の普通の姫君は舞わないんでしょうか?

いや、五節の舞姫だって練習は必要ですよね。ましてや3,4人と合わせるんだし。

お披露目の舞台は帝も含めた大勢の前だし。

想像するだけにも非常に緊張するシチュエーションですが、

かくも楽しそうに舞っているのはよほど好きというか、性に合うというか…。

そういえば以前、友人のオリジナルのキャラに日舞を習っていたこともありました。

 

巫女の舞の時に、そもそも舞は神に捧げるものだった、ということを書いたんですが、

現代になっても舞はそういう要素が強い芸能だと思います。

神仏や異界とも通じるなあ、と能の舞を思い出したり。

 

装束の色合いはツルコケモモの色から採っております。

地紋は入っていますが、たまにはいいかも、と部分的に大きな蝶の柄をあしらってみました。

これはこれで新鮮に見えますね (^_^;)

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