平安王朝Gallery

はるあきを にほふ中にも常夏の 花にしくべき花のなきかな 咲きしより 見つつひごろになりぬれど なほとこなつにしく花はなし
常夏
ひともとの なでしこ植ゑしその心 たれに見せむと思ひそめけむ あな恋し いまも見てしが山がつの 垣ほに咲けるやまとなでしこ ひとり寝る やどのとこなつ朝な朝な なみだの露にぬれぬ日ぞなき

セキチク(石竹)ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

ナデシコ科 ナデシコ属 学名:Dianthus chinensis

 

 中国原産で、日本には古く平安時代に渡来した。

高さ30cm程度。5月〜6月に開花。別名カラナデシコ。

「石竹」は岩間に竹のような葉をつけて咲くことを意味する。

 

 

《花言葉》ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

いつも愛して・思慕・純愛・才能・無邪気・大胆・貞節・

快活・女性の美・中年の恋・至急・お見舞・あなたが嫌いです

 

 

 

常夏の花、撫子と言っても唐撫子ことセキチクの花です。

花言葉の多さと多様な意味に驚く花でもありますね (^_^;)

人に送るには悩みそうな花言葉の多さですし…。

 

普通のヤマトナデシコは以前に何度か描いたことがありますが、

このセキチクの花は初めてでした。で、描くために調べてみて、

あまりにもカーネーションによく似た葉っぱの形に驚いたり…。

いくらか描き分けが必要だと思った都合上、

あんまりカールが大きい葉にはしませんでした。

 

季節的には初夏のイメージで、薬玉など持っております。

濃いピンクの花はもっと難しい気がしたんですが、

案ずるより産むが易し、という感じで、くどいイメージにならずに安堵しました (^_^;)

それでもやはり個人的には淡いピンクの花が一番好きかなあ…。

 

 

 

五つ衣のかさねの色目は「躑躅(つつじ)」のつもりです。

白の単衣はやはり夏向けに涼しげかなあ、と思います。

袿の地模様には宝相華の花を…。そのかわりに丸紋は落ち着いた鳳凰に。

軽やかというか、やはり涼しげな感じを大事にしたかったのですが、

果して、そういうイメージの通りになりましたでしょうか…?

 

描いている方も、わりとおめでたい感じの明るさにしたかったので、

気分的にも暗くならずに描けました (^_^;)

作品ってつくづく生き物だなあ、と思いますね。

 

 

 

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