平安王朝Gallery

息の緒に 思へる我れを山ぢさの 花にか君がうつろひぬらむ 山ぢさの 白露重みうらぶれて 心も深く我が恋やまず ーーーー万葉集ーーーー
南より よき便りあり ちさの花咲く
ちさの花咲く

エゴノキ(Styrax japonica)ーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

エゴノキ科の落葉小高木。北海道〜九州・沖縄まで、

日本全国の雑木林に多く見られる。

 

和名は、果実を口に入れると、喉や舌を刺激してえぐい(えごい)

ことに 由来する。 チシャノキ、チサノキなどとも呼ばれ、

歌舞伎の演題『伽羅先代萩』に登場するちさの木(萵苣の木)はこれである。

 

斉墩果と宛字するが、本来はオリーブの漢名。 ロクロギとも呼ばれる。

 

高さは10mほどになる。樹皮は赤褐色できめが細かい。

葉は両端のとがった楕円形で互生。

花期は5月頃、横枝から出た小枝の先端に房状に

白い花を下向きに多数つけ、芳香がある。

花冠は5片に深く裂けるが大きくは開かず

ややつぼみ加減で咲き、雄しべは10本。

品種により淡紅色の花をつける。

 

果実は長さ2cmほどの楕円形で、大きい種子を1個含む。

熟すと果皮は不規則に破れて種子が露出する。

 

庭木などとして栽培もするほか、緻密で粘り気のある材を

将棋のこまなどの素材とする。

 

また、果皮に有毒なサポニンを多く含んでいるので、

昔は若い果実を石鹸と同じように洗浄剤として洗濯などに用いた。

またサポニンには魚毒性があるので

地方によっては魚の捕獲に使ったといわれるが、

同様に毒流し漁に用いられたと言われるサンショウの

樹皮との比較実験から、エゴノキのサポニンの魚毒性の強さは

漁に使えるほどのものではないのではないかと疑問視する見解もある。

 

 

Wikipediaより

 

 

 

えぐいから「えごの木」というのは可憐な花には似つかわしくないので、

古代に使われていた「ちさ」という呼び名を使いました。

こちらは女の子の名前みたいで可愛い響きですよね。

で、十二単を着せたので、かなり無理やりに平安時代に持って来ましたが、

相変わらず「杏珠と花」のシリーズだったりするんですね(^^;)

このごろ、本当にお気に入りのキャラしか描けない状況になってしまったのは

困ったことかもしれませんが…。

 

 

かさねの色目はそれなりに花の色のイメージにしております。

けれども水干姿の時ほど、忠実な色目ではないかもしれません。

単衣のピンクあたりはここでは描いていませんが、薄紅の花をイメージしてますし。

万葉の時代から、ずっと愛されてきた花なんですね(^.^)

十二単の場合は意外とIllustratorの線画が楽なんですよ。

直線に近い部分も多いですし、かさねの部分でコピー&ペーストも可能ですし(^^;)

手描きのように震える心配がないので、私には描きやすい素材ですね。

 

反して、植物はやはり手描きの線画メインになりますね。

これをIllustratorで描くと、いまいち自分では納得出来ないのが不思議です。

拡大すると見られた線ではありませんが、なぜか手描きの方がそれっぽくなる気がして…。

ゆえに植物の線画はA4サイズに描いたものを600dpiでスキャンして、

それを360dpiの画面に持ってきて作業しております。

それで若干、線もましになるかなあ、と本当に自己満足の世界ですが…(^^;)

 

 

 

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