平安王朝Gallery

 仄明かり(ほのあかり)
やまかはの 霞へたてて ほのかにも みしはかりにや こひしかるらむ
仄明かり
夢よりも はかなきものは かけろふの ほのかに見えしかけにそありける 読み人知らず はかなしや 枕さためぬうたたねに ほのかにまよふ 夢のかよひち 式子内親王

思いっきり季節外れなんですが、描きたいなあと思ったのがなぜか白木蓮でしたので…。

季節のあわい、昼と夜のあわいにひそむほのかなるもの…。

夢とか幻とかそういう形のはっきりしないものが生きる空間を描きたいと思いました。

だから黄昏とも明け方とも判別出来ない淡い光の中の情景です。

この幼い姫君も実態ではないかもしれませんし、もっと曖昧な

人間ではない存在なのかもしれません。

そういう不思議が不思議でない世界に見えるといいなあ、と思います。

 

ついつい描き込みたくなる私、右下の空間を空けるのに自制心が必要でした(笑)

背景はIllustratorのブラシで遊んでいます。

蝶の画像ももともとはフリーのベクター画像をいただいてきて加工。

鳥だと淡い光の中では飛べないかもしれませんし…。

かさねの色目や装束は普通の木蓮と白木蓮の花のイメージをミックスしています。

意図したよりも綺麗な感じに出来て自分では気に入っております。

蘇芳の匂いに似てるかもしれませんね。

 

 

 

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