薄羽蜉蝣 (うすばかげろう)
哀しさも ひと夜かぎりの 夏の恋

このところマイブームみたいになっている妖精のシリーズです。

平安時代にこだわる必要はまったくなかったんですが、

この絵はどうしてもこういう装束にしたくて、必然的に平安になりました。

シースルーの袿、というか、単というか、それが描きたかったんですね。

薄羽蜉蝣は長い年月を幼虫のまま土の中で過ごし、

一晩だけ羽化して子孫を残して死んでいきます。

とても儚い命の生き物です。

昔から、この儚い命に想いを寄せる人間は少なくなかったんじゃないかと思います。

短くても精一杯に生きるさまに心打たれたのでしょうか。

それとも朝になれば消えてしまう夢だという恋をした人もいたのでしょうか。

…そういう想像から生まれた作品です。

 

この絵の線画は実は5枚あります。

人物のみ、袿のみ、羽のみ、奥の草が入る背景、手前の草、という感じです。

このところこういう線画は人物以外はコピー用紙に

描くことが多いのですが、(下の線が写るので)

さすがに5枚というのは初めてかもしれません。

でもそれでも結構重くなってしまった(汗)

全部を合成じゃなくて描いたら、

きっととんでもない重いデータになるでしょうね(汗)

 

 

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