平安王朝Gallery
煩悶する六条御息所
理性の強い人だけに おさえた分だけかえって強く生霊となってしまう哀しさ
より深く愛するゆえの苦しみ
もしも光源氏のもっと晩年に出会った恋であったなら
彼女もこんなふうに苦しまずにすんだのかもしれないけれど…
光源氏の女君たちに心を寄せるほどに源氏のことが
嫌いになっていきそうだなあ、と思いながら描いておりました。
彼のせいで不幸になった女人はいっぱいいそうで…。
でも当時の感覚ではそれも普通のことだったんでしょうね。
現代の感覚でいうと許せない所の方がいっぱいあるんですが(笑)
背景の花は箱根空木のつもりです。
人物と花と蜘蛛の糸はそれぞれ別に描いて合成しました。
平安の既婚女性を描くのはものすごく久しぶりなので、
さすがに緋の袴の色見本もなかったりして…。
もうちょっと大人っぽいイメージになるとよかったんですが、
六条さんくらいの年齢の美女を描くのは案外難しいですね。
やはり私の守備範囲は10代後半から20代前半くらいかなあ、と思い知らされました。