思いがけない昼間の逢瀬。こんな時間はとても好きよ。
あなたの顔をじっと見つめてこころゆくまでお話もできるし。
ほら、満開の梅の香りが私達のところまで忍び込んでくるわ。
本当に他愛ないおしゃべりで微笑みあって、心が弾むの。
突然、あなたが指をたてて、私も黙って耳をすます。
ああ、今年はじめての鶯ね。
育ちゆく春を祝福しているみたい。あなたと私の春ね。
平安時代のデート、といっても姫君の場合は
どうしても室内がほとんどでしょうから、
音や香りにも敏感にならざるをえなかったのかも…。
いや、むしろそれがはっきりと聴こえる静かな時代だったのかもしれません。
今回も人物と背景は別に描きました。梅の模様も別に描いて合成。
小さな花はブラシを作ってペタペタと。
昼間だから、明るめの背景にしましたが、いかがなものでしょうか。
平安王朝Gallery