宮中では切れ者と評判の殿ですが、実はただひとつだけ
誰にも言えない弱味をお持ちです。それは姫ぎみのこと。
亡き最愛のお方さまの面影をそのままに受け継がれた姫ぎみは、
日々愛らしく美しくお育ちです。
香り立つ才気は橘の花のようにこぼれ落ちます。まさしく手中の珠…。
そういう姫ぎみですので、殿は誰よりも幸せになって欲しいと願っておいでです。
とても政争の道具には使えぬとて、自分の弱さをお責めになるのですが、
姫ぎみをご覧になっていると、やはりこの時間が止まって欲しいと
祈られたりもするのでした。
最初は源氏と若紫かなあ、と思いつつ描いたのですが、
どうももっと年が離れているように見えまして、
それなら父娘かなあというので、こういう物語を想像してしまいました。
あの時代にこんなお父さんはいないかもしれないなあ、
と考えたりもするのですが(笑)
画面が重くなるのは幾重にも重ねる着物の模様のせいもあるなあ、と実感。
画質を落とすのが泣けました。
でもやはり手抜きはできないので、
しっかり地模様まで入れてしまった次第です。
平安王朝Gallery