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人生は使い方によつては充分長いものであり、 充分尊いものであり、 充分美しいものである。
飛行機雲 横長
これから何年、何十年生きても、 おそらく人生というものなど 解りっこないに違いない。 ただ、そうした解らない人生 というものの終局点に立ったとき、 人生を肯定する立場に立っていたい。 ----------- 井上 靖
飛行機雲 弟彦

こんなシンプルな絵なのにまたえらく時間がかかってしまいました。

体調の悪い夏だから、本当に集中力が1時間も続かないことが多くて。

それでも「いつか完成する」と信じてなんとか頑張りましたが…(^_^;)

 

最初、これは確か眼鏡が描きたい、と思って始めた筈でした。

そこから連想ゲームのように「読書」→「本」になったので、

いっそのことそれじゃあ発行できなかった自分の本を形だけでも

描いてしまおうと思ったんですね。

それがこの「Ready for Takeoff」という本です。

 

Ready for Takeoff

これは去年の末ごろに父の介護記録をブログから抜き出してまとめて、

当時お世話になった方々に進呈したいと思った本でした。この装丁の

大元のイメージはもうすでに何年も前に私の頭の中にありました。

ずっと形にしたいと思ってました。でもいざまとめに取り掛かると、

本当に膨大な枚数で、とてもじゃないけど、私の現在の気力では

とても形にすることはかなわない、と悟ったのは

最初の3ヶ月分くらいをまとめてからでした。

 

介護記録は4年分近くありました。これではどれだけ分厚い本に

なるか見当もつかないし、何よりも現在の自分の気力がそこまで

持たないというのが何よりも悔しいことでした。

 

のちに自費出版の会社から声がかかった時も同じ理由でお断りしました。

ブログ継続13年、伊達な長さではありませんね~(*-д-)-з 自分でもびっくり。

ともあれ、本の帯の部分はそのころに描いた甥っ子のイメージの

つもりです(似てないけど)。

タイトル文字はシルバーの箔押しで明朝に近いフォントで…とか、

いろいろ数年前から決めていたイメージでした。

本は幻になったけど、私の夢とか希望とか野望(?)とかの

墓標みたいになるかなあ?と思っております(^_^;)

 

こんなことしかできない自分が一番悔しいですが、これ以上は

高望みかもしれませんしね。

 

思いがけなくここに形にできただけでもよしとするかな。

綺麗な思い出は形にしてこそ意味がある。…って思うのは

やっぱりクリエイターの所以かもしれませんが…。

 

しんどいからもう二度と生まれ変わりたくないですが、

もしまた人間に生まれるのなら「本を作る」のに関わる仕事がしたいなあ、と

来世に想いを馳せております(^_^;)

書くのも編集するのも、装丁するのもすごく楽しいと思う。そういう願いを持って…。

 

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