Character's Gallery
*ご注意とお願い*
これはあくまでも「おとぎばなし」ですので、矛盾だらけでいい加減な科学的設定や展開は
華麗にスルーしてお読みください。つっこみどころ満載ですが、SFではありませんので… (^_^;)
とある小さな星にひとりのお姫さまが暮らしていました。
好奇心が旺盛な姫君でしたので、遠からぬ距離に見える青い綺麗な星を飽きずに眺めておりました。
いつかあそこに行ってみたい、ととりわけインターネットが普及してからはその想いが募るばかりです。
ある日、地球上で配信されている動画を眺めていた姫は。楽しそうなことを思いついて、ひとりでにっこり微笑みました。
数日後、姫の星の上空に宅配便業者の宇宙船が浮かびました。そこから排出されたドローンがひとつの荷物を置いていきました。
「ここは狭いから、宇宙船が発着する場所がないのが悩みよね~」お姫さまは独り言を言いながら、それでもわくわくと荷物を空けて、
中身の服を取り出し着替えて、大きな鏡の前に立ちました。
「素敵♡」
それは真新しい燕尾服でした。まさしくスワロウテイル。
「ここにツバメはいないけど、ツバメみたいに身軽に動ける服なんだわ」
そう思うとますますワクワクしてきます。姫は動画を見ながらそーっとステップを踏んでみます。
そのために加工された床からは軽快な靴音が響きました。
最初は少しずつ、やがて慣れるとリズミカルに軽快にタップのリズムが響きます。
「楽しい~♫」
姫は夢中になって練習に励み、もともと素質があったのか、みるみるうちに上達していきました。
さて。
こちらは地球の上のとある国。
ひとりの少年が毎夜聞こえてくる軽快なリズムの靴音に耳を澄ませていました。
それは彼が眠ろうとすると、まるで鼓動のように、ときめきのように、わくわくする気持ちを運んでくるのです。
どこから聞こえてくるのかはわかりませんが、ドキドキする気持ちが最大になって、少年はとうとうベッドから
起き出しました。
そうして不自由な左足を引きずりながら、屋根裏部屋にあるピアノのところに辿り着きました。
事故に遭って以来、弾きたいと思わなかったピアノです。それでもピアノは静かに彼を待っていました。
(片足でも大丈夫かな?)いささかの不安を抱えつつ、再び聞こえてくる足音に促されるように、彼は弾き始めました。
「あれ?」姫は足を止めて、耳を澄ませました。そしてまた短いステップを踏んでみました。
そうしたらそのリズムに合わせて聞こえてくるピアノの音があったのです。
それは確かに姫のステップに呼応するようにメロディとリズムを伝えてきました。
「きゃあ♡」
姫は大喜びでステップを踏み続けました。ジャズピアノ。
「この曲はなあに?」検索してみると「OUR DELIGHT」という曲でした。
「どんな人が弾いているのかなあ??」と想像する姫。
「誰が踊っているんだろう??」と考える少年。
星と星の距離を隔てて、届く音の呼吸を合わせて、毎夜の共演は続きます。
離れた星でいつしか二人は同じ願いを抱くようになっていました。「この人に会いたい!」
……果たして、この二人が会える日は来るのでしょうか?
そしてまた姫の星に近づく危機とは?少年の身に迫る危険とは?
ここまでではまだまだ「起」の部分。
「…承転結」ハッピーエンドに至るまで、描く機会はあるのか?描く気力があるのか?
このお話が勝手に出来ちゃったんだから仕様がない。
今後のことは「お話」の運命に任せることと致しましょう… (^_^;) ごめんね (^_^;)
破天荒な姫君ですが、もともとはうちのキャラクターです (^_^;)
私の中にはこういう少女も生きているのですね。
Facebookの中の「イラスト描くよ×描いて欲しいよ」というグループの中でのコンテスト用に描いた作品です。
テーマは「ほしのおうじさま」もしくは「ほしのおひめさま」のいずれか、というものでした。
なるほど…、と思いつつテーマを眺めてみたら、珍しくシーンとともにお話が浮かびまして、
「あ、これ、描きたいなあ」という願望が… (^_^;) ですので、そのまま絵にしてみた作品です。
普段はほとんど描かない現代物。楽しかったです。しかもドレスじゃなくて燕尾服がいいというので、
さらに楽しく描かせていただきました。姫なのに男装ですが、考えたら杏珠は普段からよく水干着てるし。
あれも男装といえば男装ですが、本人は「動きやすいから好き (^_^)」なだけのような気がします (^_^;)
規格外の姫君なのはいつものことさ。
実はほぼラストまでの物語もあるんです。これの先を描くかどうかはわかりませんが、
まあ成り行き次第ですね (^_^;)
現代のおとぎ話にはネットもドローンももろもろなんでもありなのです (^_^;)