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 迦玖の花 (かぐのはな)

いざ子ども 野蒜摘みに 蒜摘みに 我が行く道の 香細し

花橘は 上つ枝は 鳥居枯し 下枝は 人取り枯らし

三つ栗の 中つ枝の ほつもり 赤ら嬢子を 誘さらば 宜しな

 

                    (古事記)

 

伽玖の花
かぐはしき 花橘を玉に貫き 送らむ妹(いも)は みつれてもあるか 橘の 下吹く風のかぐはしき 筑波の山を 恋ひずあらめかも 橘の 蔭(かげ)踏む道の八衢(やちまた)に 物をぞ思ふ 妹(いも)に逢はずして (万葉集)

古代の人々は香り高く常緑の橘の木を神の宿る神聖なものと考えていたようです。

その名を持つ弟橘媛が巫女であるというのは、ほとんど必然というか、

私にはそれ以外は考えられないように思えるのですね。

ちなみに非時香果(ときじくのかぐのこのみ)こと、橘の別名として

このタイトルのように「迦玖の花(かぐのはな)」と呼ばれていたと、

どこかで読んだ記憶があったりします。

 

 

またまたこれも大きなサイズの作品です。A3ですね。

画面の大きさは快感になりそうな気がします(笑)

人物を描く手間は結局Illustratorのペン入れの分だけですが、

画面が大きいということは背景を描くスペースが大きいということですね。

それだけに気合いを入れざるを得ませんね。したがってそれなりの時間も

要するようになりますが、まあいいかあ…。どのみち自己満足ですしね。

ただどうしても各パーツに分けて描くんですが、

合成の段階だけでもかなりの容量になりますね。

特にこういう背景の場合はレイヤーの枚数も多いですし…。

人物は確実に360dpiで描いたのに本当に合成の時に

いつのまにか350dpiになっていたのは謎かも(笑)…いや、うっかりしただけですが。

 

 

この背景素材に使っているレースのような文様は海外のフリー素材のブラシです。

自分以外の人の発想って面白いなあ、とこういう素材を

見るたびに感心することが多いですね。

 

 

 

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