四季彩Gallery

冬の夜の 雪とつもれるおもひをば 言はねどそらに知りやしぬらむ ーーーーーーーーーー新勅撰和歌集 空に知る 人はあらじな白雪の きえてもの思ふわが心かな ーーーーーーーーーー古今和歌六帖
六花恋の舞
消えつつも なほふるものは人恋ふる わが魂(たましひ)と雪となりけり ーーーーーーーーーー古今和歌六帖

白拍子(しらびょうし)ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

平安時代末期から鎌倉時代にかけて起こった歌舞の一種。

及びそれを演ずる芸人。主に男装の遊女や子供が今様や朗詠を

歌いながら舞ったものを指すが、男性の白拍子もいた。

素拍子(しらびょうし)とも書き、この場合は無伴奏の即興の舞を指す。

 

複数の白拍子が登場する鎌倉時代前期の軍記物語『平家物語』では、

白拍子の起源について「鳥羽院の時代に島の千歳(せんさい)、和歌の前という

2人が舞いだしたのが白拍子の起こりである」としている。

 

また「初めは水干を身につけ、立烏帽子をかぶり、白鞘巻をさして舞ったので、

男舞と呼んだ。途中で烏帽子、刀を除けて、水干だけを用いるようになって

白拍子と名付けられた。」と解説している。

 

古く遡ると巫女による巫女舞が原点にあったとも言われている。

神事において古くから男女の巫が舞を舞う事によって神を憑依させた際に、

場合によっては一時的な異性への「変身」作用があると信じられていた。

日本武尊が熊襲征伐において女装を行い、神功皇后が三韓征伐の際に

男装を行ったという説話も彼らが巫として神を憑依させた事の象徴であったという。

 

このうち、巫女が布教の行脚中において舞を披露していく中で、

次第に芸能を主としていく遊女へと転化していき、そのうちに

遊女が巫以来の伝統の影響を受けて男装し、男舞に長けた者を

一般に白拍子とも言うようになった。

 

 

Wikipediaより

 

 

 

久しぶりに白拍子を描きました。

私のイメージの中では巫女→シャーマン→遊芸の民というふうな連想が

普通になっていまして、彼らは根本の部分で同じだと昔から感じています。

極端に言えば、遊女まで行ってしまうんですが…。まあ、遊女の場合は

とりわけ教養も技芸にも優れた花魁、と言っておこうかなあ…と…(^^;)

 

聖なるものから俗なるものへ、それでも彼らは一様に神的な存在への

共感・同調能力が極めて高い人間たちだと思っております。

まあね、巫女というのも「神の嫁」のような存在だと思いますし…。

 

で、白拍子。彼女らはどちらかというと舞いなどの技芸の方に

より重きを置いた存在かもしれませんが、舞はそもそも神に捧げられるものですし、

そのあたりにまだ強く「巫女的なもの」という要素を残していると思われます。

時代背景を考えると、庇護者のために、そのかわりに神に祈りの舞を捧げる、という

ケースが多かったかもしれませんが…。

 

荻原規子さんの「風神秘抄」でのヒロイン、糸世の舞もそういうイメージでしたね。

彼女は舞うことそのものにより惹かれていく一体感を持っていて、

だからこそさらに神に近づけるタイプの少女でしたけれども…。

 

 

 

烏帽子の高さの分だけ、いつもより大きなB4サイズのキャラクターになってしまいまして、

おかげで全体のサイズもB3という、やたらと大きな作品になってしまいました(^^;)

まあ、うちのMacの低スペックには過酷な作業でしたが。

小物も背景も別に描いて合成する手順がごく普通になっておりますが、

それでも過酷だと思われるくらいですものね(ーー;)

 

大きくなってしまったおかげで、やはり花でも添えないと画面が埋まらないなあ、

ということで、とりあえずは季節にあまり関係なくてめでたそうな牡丹を描きました。

これも最初は白牡丹のつもりで描いていたんですが、なぜか途中で色彩変更…。

これも花の意志かもしれません。いろいろと面白い過程がありますね。

 

でも今回も総じて楽しく作業が出来たので、私にはめでたしだと思っております。

 

 

 

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