平安王朝Gallery

思はじと 言ひてしものをはねず色の うつろひやすき我が心かも 夏まけて 咲きたるはねずひさかたの 雨うち降らば移ろひなむか ーーーーーーーーーーーーーー万葉集
朱華の夢
山吹の にほへる妹がはねず色の 赤裳の姿夢に見えつつ はねず色の うつろひやすき心あれば 年をぞ来経る言は絶えずて ーーーーーーーーーーーーーー万葉集

ニワウメ(庭梅) (英名:Korean cherry/ 学名:Prunus japonica.)ーーーーーーーーーー

 

バラ科サクラ属の落葉低木。葉は卵形で縁にぎざぎざがある。

春、新葉とともに白色または淡紅色の花をつけ、赤い実を結ぶ。

実は食べられる。果実酒にすることも。中国の原産。庭木や鉢植えにする。

別名:コウメ、林生梅(リンショウバイ)とも。郁李(いくり)

 

 

《花言葉》ーーーーーーーーーーーー

貴び・願望・少女の思い

 

唐棣色(はねずいろ)ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

鮮やかな朱色に近いオレンジがかった薄い赤色のこと。 朱華とも書く。

唐棣とは、庭梅(或いは庭桜)または石榴の花の古名。

日本書紀によると天武天皇の頃、親王や諸王の

衣装の色として定められたものである。

天武天皇14年(687)に「秋七月‥‥浄位より已上は、並に朱華を着る‥‥」

とあり、僅か3年だけ紫色の上に朱華の服を着ていた。

その後の養老律令では黄丹が親王の色とされ

現在の皇太子徳仁親王もこの色の衣装を着用しているが、

唐棣色はこの色と極めて近いため平安時代は禁色の一つとなっていた。

延喜式に黄丹は紅花と梔子で染めるよう記載されており、

おそらく唐棣色も同じ染料でやや比率を変えて染めるものだろう。

黄色に赤色がかかっていて、仕上がりは朱色系統になる。

 

 

 

16進表記 #f0908d RGB (240, 144, 141) CMYK (0, 40, 41, 6)

HSV (2°, 41%, 94%) マンセル値 5.7R 8.4/4.1

 

 

Wikipediaより

 

 

 

お知り合いのお祝い用にご希望をいただいて、描かせていただいた作品です。

季節感は無視しておりますが、やはり春の明るいイメージですね。

ニワウメの花とメジロです。

万葉集によく出てくる「はねず」というのが実は

このニワウメの花のことだった、と、今回初めて知りました。

イメージ的にはもう少し、オレンジに近い色かなあ?とも思っていたんですが、

実際の花の色はもっとピンク、という感じの色ですね。

いずれにしても少女らしい感じの色彩だと思います。

もっとも万葉集では「移ろいやすい色」だと歌われていますが、

その短い美も少女に似つかわしい色なのかもしれません。

 

 

 

小野小町ゆかりの山科、随心院でのはねず踊りもやはり少女たちによって

舞われるものらしいので…。

 

最終的にA2サイズにしたいと思いましたので、

原画は解像度400dpi、B3になるように描きました。

ベジエ曲線なので、Illustratorの線画は劣化の心配がなかったのでよかったです。

でもデータサイズは相当重かったですね〜 (^_^;)

背景は花びらも雄しべも全部パーツ別に描いて合成しつつ、

重すぎないように気をつけたんですが。

 

 

レイヤーを統合してから360dpi、A2の画面に貼り付けますと、

ちょうどいい感じのまわりの余白が出来ました。

そのデータサイズでも121.9MBくらいありました。

 

 

12色分解のインクを使用するプリンタで出力をお願いしたので、

もともとのRGBデータの色彩にかなり近い鮮やかな再現が出来ました (^_^;)

ホントにこういう大きな絵は癖になりそうですね〜。楽しかったです (^_^;)

 

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