平安王朝Gallery

恋しけば 形見にせむと我がやどに 植ゑし藤波今咲きにけり かくしてそ 人は死ぬといふ藤波の ただ一目のみ見し人ゆゑに ーーーーーーーーーーーー万葉集
花の波
藤の花は、しなひ長く、色濃く咲きたる、いとめでたし。 あてなるものーーーーーーーーーーーーーーーー 薄色に白襲(しらがさね)の汗衫(かざみ)。かりのこ。 削り氷(けずりひ)にあまづら入れて、 あたらしき金鋺(かなまり)に入れたる。 水晶の数珠(ずず)。藤の花。 梅の花に雪のふりかかりたる。 いみじううつくしきちごの、いちごなどくひたる。 ーーーーーーーーーーーーーーーーー枕草子

フジ属 (Wisteria) ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

マメ科のつる性の落葉木本である。

フジ(藤)と総称する。ただし、フジはフジ属の一種

ノダフジWisteria floribunda の別名でもある。

 

異名に「さのかたのはな」、「むらさきぐさ」、「まつみぐさ」、

「ふたきぐさ」、「まつなぐさ」などがある。

 

4月から5月に淡紫色または白色の花を房状に垂れ下げて咲かせる。

 

フジ属には8種前後の種が属する。

フジ属は、日本、北アメリカ、東アジアに自生し、

フジ(ノダフジ)とヤマフジの2種が日本固有種である。

このほか、中国でシナフジ、欧米でアメリカフジなども栽培されている。

 

日本においてフジといわれるものはノダフジである。

本州・四国・九州の温帯から暖帯に分布する。

 

山野に普通。木に巻きついて登り、樹冠に広がる。

かなり太くなるツル性の木本である。

花序は長くしだれて20センチメートルから

80センチメートルに達する。花は紫色。

蔓の巻き方は、右巻き(上から見て中心から外側へ時計回りに

見える巻き方)である。

 

ノダフジ(野田藤)の名は、この種が植物学者の牧野富太郎により

命名されるきっかけとなった、フジの名所であった大阪市福島区野田に

ちなんでいる。(同区玉川の春日神社には、野田の藤跡碑が建立されている)

 

一才藤(いっさいふぢ)として園芸用に流通する鉢がある。

樹高50センチメートルくらいの、鉢植えや盆栽にして愉しむための

一才物のフジ。花枝はしだれるが、支柱などは不要。

 

他の木に巻きついて大きく成長する。花は淡紫。

花序はフジに比較して短く、蔓は上から見ると左回り。

本州西部・四国・九州(暖帯)の山地に自生する。

鑑賞用に栽培することもある。

 

藤の成分には、ポリフェノールが含まれ、花粉症、動脈硬化、

糖尿病、メタボリックシンドロームなど、現代の生活習慣病の

改善や体質改善に有効な働きをする。

 

 

《花言葉》ーーーーーーーーーーーー

 

あなたの愛に酔う・至福のとき

歓迎・恋に酔う・佳客・決して離れない

 

Wikipediaより

 

 

 

さて、立春も過ぎましたので、本格的に春の花ですね。

記紀の時代から馴染みの深い藤の花です。

好き嫌いとは無関係に実は藤は個人的に描きづらい花でした。

一つずつの花の形が細かい上に、下手な構図で描くと

「わさっ」という感じになってしまいますし…。

以前にも一度描いただけかな?…でもやっぱり描きたいな、と思って再チャレンジしました。

画面構成が上手くいったかどうかは自信がないんですが…。やっぱり難しかったです(^^;)

 

 

藤といえば紫か白を思い出しますが、赤い色の花もあるんですね。変種かもしれませんが。

たまたまネットで見かけた写真で紫と赤の花が綺麗に撮影されているものがありまして、

その写真がイメージのもとなのかもしれません。

 

 

ややこしい花の形なので、今回は花の線画を手描きしました。

さらに以前に描いた線画を再利用しまして、着色しなおして併用しております。

やっぱり昔の線画でも残しておけば役に立つものですね。

さすがに着色済みのデータはどこかに消えてしまっておりましたが…(ーー;)

 

 

 

 

キャラクターはいつものようにIllustratorで描き起こしております。

それも十二単が一番手間ひまがかかる装束なんですが、やはりこれは妥協が出来ませんでした。

まあ、そういう作業も結局楽しかったからいいんですが…。

描き慣れた世界はやはり落ち着きますね。

どうしてもパターンが決まってくるという難はありますが…。

 

 

 

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