平安王朝Gallery

雀鳴く あしたの霜の白きうへに しづかに落つる山茶花の花 山茶花の あけの空しく散る花を 血にかも散ると思ひ我が見る ーーーーーーーーーーーーーー長塚 節
想いの花
逝く秋の 空青くして山茶花も われも日に照る道にてかなし ーーーーーーーーーーーーーーーーーー黒田淑子

山茶花(さざんか)(学名:Camellia sasanqua Thunb.)ーーーーーーーーーーーー

 

 

ツバキ科の常緑小高木。高さ5〜10メートルで、若枝や葉柄に毛がある。

葉は互生し、革質で光沢があり、長楕円(ちょうだえん)形、

長さ3〜6センチメートルで両端がとがり、

(へり)に細鋸歯(さいきょし)があって、両面の主脈上に毛がある。

10〜12月、枝の先に白色5弁、径5〜7センチメートルの花を開く。

花弁は倒卵形または狭倒卵形で平開し、散るときはばらばらに落ちる。

雄しべは多数で、大部分が離生する。

果実は球形、長さ約2.5センチメートルの果(さくか)で細毛があり、

果皮は厚く、9〜10月に熟して3裂する。

山口県の指月(しづき)山、四国南西部、九州に分布し、

本州の東北地方以南の庭園や公園に広く植栽される。

 

耐陰性、耐潮性があり、刈り込みに耐え、生け垣にする。

繁殖は実生(みしょう)、挿木による。

種子から油をとり、食用、頭髪用とし、材は器具、機械、彫刻などに用いる。

 

 

《花言葉》ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 謙譲 ひたむきな愛 愛嬌 困難に打ち勝つ

 

Yahoo!百科事典より

 

 

 

この作品の最初のモチーフは別の植物で、確か山帰来だったはずなんですが…。

背景に寝殿を描きたいな〜、と思った時点でそれが不可能になりました(^^;)

みるからに山野にある山帰来がこの時代の庭に植えられているのは不自然だと思いまして…。

「花の精」の場合はそういうことを気にしなくていいんですが、具体的に背景を人間サイズで

描いてしまうとこういうことになるわけですね〜(ーー;) まあ、これはこれでいいんですが。

 

そういう思いつきのおかげで、最初に集めた山帰来の資料も構図もボツになりました。

しかもなぜか寝殿を描いた段階で花のほうもIllustratorで描かないとおかしいかな?という

気分にもなってしまいましたし…。時間がかかるはずですよね〜。

いろいろと現実の雑用にすごく時間を取られてしまった、ということを別にしても。

 

まあ、描いていて楽しかったからそれでいいです(^^;)

花の色をピンクにしたおかげで、薔薇の花に似てしまったきらいはありますが…。

 

ちなみにタイトルも単なる思いつきで、深い意味はありません。

小春日和の中の花、ですね。これも初雪の風情のつもりがいつのまにか変わってしまいました。

創作っていつでも進行形の生き物だったりするわけですね(^^;)

 

 

五つ衣のかさねは季節を外していますが「躑躅」です。

なんとなく少女に似合うかさねの色目だなあ、という簡単な理由です。

 

 

 

結構昔からポピュラーな気がする山茶花の花ですが、意外にも古典の和歌の中には

ほとんど出てきません。「ひめつばき」と称されることもあるようですが、

媛椿は以前に描いたように別の花のような気がしますし…。

ちょっと不思議な気もしますね。

 

 

 

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