桐壺更衣 (きりつぼのこうい)
桐壷更衣
限りとて わかるる道のかなしきに いかにまほしき命なりけり 尋ねゆく まぼろしもがなつてにても 玉のありかをそこと知るべく

伊藤雅さまにいただきましたリクエストで桐壺更衣を描いてみました。

彼女に対しては母になってもずっと少女のような女性だというイメージがあります。

可憐で一途で野の花のような…。それだからこそ帝が彼女に寄せる想いも純粋なものだったのでしょうね。

帝のお召しで寝殿に渡ろうとする彼女を行かせまいとする女性達の意地悪はあまりにもおとなげなくて

笑ってしまいますが、そういうことをものともしないほどには彼女はタフではなかったようです。

それでなければ物語も始まらないですし。

彼女はその儚さゆえにかえって帝と光源氏にとって

「永遠の女(ひと)」になりえたような気がします。

 

正装の後ろ姿を描くのはもしかしたら初めてかもしれません。

このかさねの色目は風俗博物館の催しの際の衣装を参考にしました。

地模様とかあれこれと目立たないところで手間をかけたので、

またしても130MBの重い画像になってしまいました(汗)

手描きの方が味があるかも…と思いつつ、菊の花も結局Illustratorで描いてしまいました。

慣れというのはやはりより効率のいい方法を選んでしまうようです。

まあ、せっかくのソフトなんだし、頑張って活用したいなあ、と。

平安王朝Gallery

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